後肢の機械性跛行記事一覧

飛節と膝が不随意性に過剰屈曲する疾患。重症例では、球節が腹部に触れるほど肢が高く上がることもある。 原因・病態● 中足骨の近位背側面の外傷により外側趾伸筋腱の裂傷を生じ、飛節の外側面を通る部分に腱の癒着が生じている例がある。この場合、自然治癒することはほとんどないが、休養により改善する。● Australian stringhaltはオーストラリアとニュージーランドに限定するもので、大流行が生じる...

後肢を挙上および外転した状態で保持し、震えさせる疾患。同時に尾根を持ち上げる場合もある。歩様異常が毎歩ではなく間欠性に見られることもある。原因● 正確には明らかになっていないが、末梢神経や神経筋接合部の異常であり、インフルエンザ、腺疫(strangles)など全身性疾患に続発すると言われる。最近では多糖類(polysaccharide)の蓄積によるミオパシーが原因であると示唆されている。● 重種馬...

筋線維が損傷した後に線維化とともに癒着することによって歩様異常を呈す疾患で、線維化に伴いカルシウムが沈着する場合もある。主に半腱様筋、半膜様筋、薄筋、大腿二頭筋の癒着が生じ、歩幅の前方短縮と後肢の急速な尾側牽引が観察されるため、goose stepと称される。flight arc(一完歩の間に蹄が描く軌跡)は正常であり、後肢の過剰屈曲は生じていない点で、鶏跛と区別できる。● 歩様の異常が顕著なのは...